カテゴリ:La gente( 11 )

エリカとアンシン

ここイタリアに来てから、多分一番長く、多くの時間を一緒に過ごした友達が
ペルージャを発った。
台湾出身のエリカと中国出身のアンシン。
二人とも、去年の10月、大学に通い始めた時からのクラスメイト。
まだあの頃のレベルだと、大概クラスメイトも同じ言語で話せる者同士で固まることが
多くて、クラスに日本人がいなかったせいか、最初の数日間、
こんな私でも実はちょっと寂しいと感じることがあった。

「ドラえもんのしずかちゃん」と話しかけてきてくれたのが親日的な台湾の女の子達。
その中の一人がエリカで、自他共に認める単語マニアな彼女は、本当によく沢山の
単語を知っていた。私がここペルージャで一番単語の勉強になったのは彼女との会話だと
確信しているくらい。「静香の前でだったら話せるけど、イタリア人を前にすると
怖くて話せない」と恥ずかしがり屋な一面もあるかと思えば、私の危機に身体を張って
守ってくれたこともあった(笑)。私にとって、ここペルージャで一番話をした相手が
彼女だと思う。真面目な勉強や人生の話もほどほどに、恋の話も、お腹がよじれるほど
笑いが止まらない思い出話も、本当にいろんな話を彼女とした。
私のペルージャ留学生活のほとんどを彼女は知っている。
私とエリカがつるむと、「とてつもなく子供っぽくなる」とアンシンは苦笑いしていた
けれど、そんなエリカでも、時折、迷っている私にはっと気づかせるくらい大人な意見を
口にするときがあった。おかげで何度救われたことか。

そして、アンシンを知ったのも同じ頃だった。
スラリと背が高く、黒く艶やかな長い髪で、清清しい立ち居振る舞いのアンシンは
群れず、頼らず、そして媚びない、安っぽく愛想を振りまいたりもしない。
人から何かをしてもらうのは苦手だけれど、人のためになることは進んで行動して、
いつも相手のことを考えている、本当に心の優しい女の子。
クラスでも、たまに見かける図書館でも彼女はいつも冷静な表情で、
まだお互い話したこともなかった私の滞在許可証の申請を手伝ってくれたときも
「授業サボらせちゃってごめんね」という私に、「そんなこと気にしなくていいから」と
隣で静かに黙々と進めてくれたっけ。確か、ちょうどペルージャで開かれていた
『ユーロチョコレート』という大きなフェスタで、お礼にとチョコレートを買い、
次の日学校で渡したら、彼女が初めて私に笑顔を見せてくれた。
いつも冷静な表情の彼女の笑顔は、柔らかで彼女の性格のように清清しくて
すごく綺麗だと思った。そして翌日、今度は彼女が私にチョコレートをプレゼント
してくれて、それから私達は友達になった。

妹のようなエリカと、お姉さんのようなアンシン。
二人から、沢山の思い出をもらった。
この二人が発つときに、何か手を掛けたものを渡したくて、
迷わず自分の服に鋏を入れ、新しい真っ白なTシャツに手作りアップリケを縫い付けて、
3人でお揃いなるように、3組改造Tシャツを作った。
ペルージャでの思い出も、私達の思い出も、ずっとずっと残るように。

ペルージャの街がたな霞で包まれた朝、エリカを見送った。
その夜、ベッドに潜り込んで目を閉じたら、いろんな思い出が蘇ってきて、
そしたらまた、涙が出た。
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by dolcissimokurobe | 2008-10-14 21:05 | La gente

巡礼者2

ホタテ道標の前で、ハート型に石を積む巡礼者。
みんなにハートが伝わるといいね。
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写真では一人欠けちゃってるけど、巡礼中元気をくれたイタリア人4人組。
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「足が痛ーい」と朝から泣き言言ってた私の横を
車椅子の巡礼者が「Buen camino(巡礼頑張って)」と通り過ぎて行った。
反省。
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by dolcissimokurobe | 2008-09-17 23:29 | La gente

巡礼者達

巡礼中に生まれた恋に夢中になった親友に置いてきぼりされたドイツ人の男の子
巡礼を2ヶ月続けているスイスの写真家の女の子
乗り捨てられたブルドーザーの上で、あやちゃんを待ってるときに撮影。
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食料品店の前で朝食を取る巡礼者c0134035_2384852.jpg



























ラブラブ巡礼
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by dolcissimokurobe | 2008-09-17 23:12 | La gente

CM

ちょっとスペイン巡礼ネタを詰め込みすぎたので、ちょっとCM。
親友かなこちゃんが、素敵なプレゼントを持ってイタリアに遊びに来てくれました。

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関口知宏の音楽でめぐる鉄道の旅
CD BOOK

関口知宏/旅人&音楽
徳間書店 (ISBN:978-4-19-862544-3)






私が出会う人、出会う人、全ての人に吹き込んでいる関口知宏さんの魅力。
ペルージャの友人なんて、もうミミタコでしょう。

ファンの人も、ファンじゃない人も買いましょう。

自分の全てだと思っていた道の灯火が消えかかり、
「O」に帰って再スタートした彼のここ5年間が詰まってます。
全ての話に華やかな演出がなくとも、
彼に限らず、全ての人の、人一人が生きた時間という
ありのままの事実にはドラマがあります。

この惑星、地球と、そこに生きる全てのものに恵みを与えて巡る「水」。
関口知宏さんは、全ての旅において、「水」に特にインスピレーションを感じるそう。
彼が大切にする「水」は、
濁るもの、遮るものがあれば、映し鏡に、
澄み切っていれば、今まで見たことのない知らない世界が
そこには見えるんじゃないでしょうか。

私は、澄み切った彼の心の「水」を通して見えるビジョンが好きです。
そのビジョンは、言葉であり、スケッチであり、音楽である。
同じ「水」から見えたビジョンでも、そこに映る人、国、心によって
万華鏡のように、多彩に変化します。
そのことを彼は、「僕が作ったのではなく、旅で出会ったものが僕に作らせた」と
表現しています。
純粋で透明な彼という「水」を通して映る多彩な「世界」を楽しんでください。
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by dolcissimokurobe | 2008-09-13 20:09 | La gente

幸せの一皿

ユースの同じ部屋で、1組の新婚カップルに出会った。
「新婚旅行で、ユースホステル?」と目を丸くした私に
「2ヶ月かけて、ヨーロッパ中を旅行して、2人で美味しいものを沢山食べるんです。」
と答えてくれた、私より3歳年下の若い奥さんは、旦那さんと共に同じレストラン
で働いていたフランス料理店のコックさんだったそう。
「帰国したら、二人でお店を開くんです。
これから、きっと大変なことが沢山あるんでしょうけど。」
と、翌朝、同じ鏡に向かって、並んで一緒にお化粧する彼女の表情は、
照れながらも幸せに満ちていて、つい伏せ目になってしまうほど輝いていた。
一つの大きな夢をともに実現させようとしているとしている二人。
たとえ困難があったとしても、横には同じ方向を見つめているパートナーがいる。
こんなに心強いことはない。
二人が作り出そうとしてるのは、フランス料理レストランと言う名の「大きな幸福」。
もし、滋賀県に行く機会があったら、その幸せの一皿を味わってみたいな。
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by dolcissimokurobe | 2008-06-25 18:24 | La gente

こんな風に年齢を重ねたい

クラスメイトで、フランス人のマダム、ジュヌヴィエールさん。
多分、御歳60歳くらい。
彼女のイタリア語の発音は、ものすごくフランスなまり。
ラテン系の言語を発音する上で大切な音「R」。
イタリア語では、必ずプルンと舌と上顎の間で空気を潰すように発音するのだけど
彼女はフランス語独特のハフハフした発音。
イタリア語でハフハフ言いながら、フランスのエッセンスが香るような(何じゃそりゃ?)
気が利いて、可愛らしくて、お茶目なジョークで、
教室内の雰囲気を和らげて、みんなを笑顔にしてくれる。
ふんわりと優しい空気を纏っていて、それでいてユーモラス。

ミルクをたっぷり混ぜた、温かいカフェオレと
青い絵の具を水で淡く溶かしたような青空の下で、
風にゆらゆら揺れるタンポポが似合う人。

とっても素敵な大人の女性だと思う。
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by dolcissimokurobe | 2008-02-02 21:00 | La gente

箸が転げても可笑しいお年頃。

テストの打ち上げも兼ね、可愛い韓国の女の子ユミンが帰国してしまうので
最近頻繁に一緒に出かけてます。

西洋の子も勉強家(そして自信家)で優しい子も一杯いますが
何と言うか・・・、やっぱり東洋圏の子とは、
言葉は違えど、感覚や礼儀、笑いのツボも近いので
一緒にいると何だかほっとします。

昨夜は、ユミンとエリカと映画を観にいくはずだったのだけど
エリカが眼鏡を忘れて、結局Pizzeriaに行くことに。
試験が終わったということもあってか、昨夜は3人ともノリノリで
笑いすぎて、今日は頬とおなかが、ちょっぴり筋肉痛です。
二人は私より10歳くらい若くて、きっと箸が転げても可笑しい年頃。
『おばさん』に片足突っ込んでる私も、二人に混じって思いっきり笑った夜でした。
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by dolcissimokurobe | 2007-12-20 23:23 | La gente

ゆうこちゃんとピアノ

今日は朝から、溜まった日記書き。(日記なのに溜めるなよって?)
今日は何だか日記を書く気分になったんです。

もうすぐ友人の夕子ちゃんが我が家にやってきます。
イタリア入国後いろいろお世話になったのに、なかなかお礼のCena(夕食)に
呼べなくて申し訳なかったのですが、今夜やっと叶います。
昨夜のうちに、大体の準備はしておいたので、あとは温めたり盛り付けるだけ。


思えばこんなにゆっくり話せたのはイタリアに到着して以来。
彼女は同じ大学の学生(レベルは私よりもずっと上よ)であり、
ピアニストでもあります。大学で開催されたコンサートで度々彼女の演奏を
聴かせてもらいました。
幾つもの問題に直面しても変わらないピアノへの愛情と努力とその才能が
実を結び、ここペルージャで活躍の場を広げている彼女の演奏は
大勢の観客に感動与えるほど。
「仕舞っていた宝箱をここイタリアで開けてしまった」という彼女の言葉は
楽しそうに鍵盤に触れる彼女のピアノの演奏にしっかりと裏づけされていました。
「イタリアでピアノを弾き続ける道を選ぶ」と決断した夕子ちゃん。
何かを決断する時、犠牲にするかもしれないもの、傷つけてしまうかもしれないもの
が頭を過ぎり、そこで悩んで、第一歩を踏み出すのにはかなりの勇気がいるものです。
誰だって傷ついたり、涙を流したり、勇気が必要な道を取りたいわけじゃないもの。
それでも、人生の中で幾度か、自分らしい道を歩むため、難しい決断を
しなくてはいけない時があるんですよね。
大きな決断をした夕子ちゃんを、とても強い女性だと思います。

そして、なんと有難いことに、この夕食の後、夕子ちゃんの家にお邪魔して、
Maestra(夕子ちゃん)から直々にピアノのレッスンをしてもらいました。
何せ20年ぶりに鍵盤触れた私は、楽譜も読めないし、
そもそも鍵盤への指の置き方から違っていて、
さぞやMaestraを呆れさせたことでしょう・・・。
夕子ちゃん、これに懲りずにまた教えてね。
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by dolcissimokurobe | 2007-12-02 19:33 | La gente

ミケーラの家

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先週末の土日で、クラスメイトのルーマニアの女の子ミケーラの家に
泊まりに行きました。彼女は25歳とまだまだ若いのだけど、3年前に結婚して、
今では主婦と学生の両立に励んでいます。
クラスの誰もが「彼女がクラスで一番出来る子」と思ってます。
同じラテン語から派生してるため、イタリア語とルーマニア語は
とてもよく似ていますが、彼女は本当に勉強家です。
彼女以上に勉強しなくちゃいけない生徒達こそやるべき自主作文まで
自ら提出しています。一緒に本屋さんに行ったときも、彼女の読んだ本の量に
驚かされました。5歳も年上なのに、こちらが恥ずかしくなるほど。
もちろん彼女のようにイタリア語を操ることは出来ませんが、負けず嫌いの私は
いつもいい刺激を受けています。特に二人が好きな歴史や文化の話になると、
話したいことが沢山出てきて、気持ちは高揚するのだけど、言葉も表現も
ついていかないのが、もどかしくてもどかしくて。
結局二人ともくすくす笑って「来年には、この話題で沢山語ろうね」
なんて約束したりしています。
彼女はPerigiaには住んでおらず、近郊の街Marscianoから毎日バスで
1時間かけて大学に通っています。

2日間彼女の家にごやっかいになっていた間、四六時中食べて続けていました。
だって彼女の作るルーマニア料理があまりにも美味しいのだもの。
穏やかでとっても頼りになる旦那さんも料理が上手で、暖炉を使った焼き物や、
豪快な魚料理はお手の物。サラミやソーセージまで作るそうです。
本当に素敵なカップルで羨ましくなっちゃいました。
それから、週末だったせいか、入れ替わり立ち代り友人がミケーラの家に
訪ねてきて、広い家はほぼパーティー会場状態。
ルーマニア語がイタリア語に似てることに加え、みんな5年以上イタリアに
住んでるものだから、イタリア語で喋るのが早いのなんのって。
Umbria州なまりの高速イタリア語にお手上げでした。(笑)

ここイタリアに来てからというもの。手作りのポーランド料理、中華料理、
イタリア料理、ルーマニア料理と、いろんな国籍の料理を堪能しているような
気がします。
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by dolcissimokurobe | 2007-11-12 00:18 | La gente

親愛なるカタリーナ

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今日、カタリーナは朝早く起きて、
ミラノで働いている同朋の幼馴染(恋人の手前らしい)に会いに行きました。
帰ってくるのは明日の夜遅く。
カタリーナと一緒に過ごせるのもあと3日です。
日に日に、彼女との別れの寂しさが増してきました。

イタリア入りして家を探すまでと泊まっていたユースホステルの部屋で
彼女に出会いました。
翌日、一緒に大学へ行き入学手続きをして、テストを受けて、
その後の家探しも一緒。
まだ1日しか一緒に過ごしていない女の子と、お互いが1ヶ月の同居を
勢いで決めてしまいましたが、今では彼女に出会えた偶然に本当に感謝してます。

ポーランド出身の彼女は、若さも十分でいつも元気いっぱい。
ノリも良くて行動派だけれど、いつも夜中まで勉強している努力家です。
毎晩、交代で晩御飯を作って、二人のお気に入りのフラゴリーノを飲んで
甘いお菓子をつまみながら、遅くまでおしゃべりして。
時には、裏の公園へパソコンとワインを持ち出して、
歌を歌ったり、ブランコこいだりもしました。
水曜、木曜は大学主催のコンサートに出かけて、金曜は我が家でミニパーティー。
土曜は二人で小旅行して、日曜はのんびりスケッチしたり、Centroに出かけて
カプチーノ飲んで、大聖堂横の大階段に座って日向ぼっこ。
本当に思い出が尽きません。

二人とも、イタリア語は同レベル。
言いたいことを上手く表現できなくて、もどかしいときも沢山あったけど
不思議と彼女の言おうとしていることはよく分かるし
彼女もまた私の言いたいことはよく分かるみたいです。
言葉に出さなくても、テレパシーで通じるときも。
ジェラート食べたい時とかね(笑)
二人とも絵が好きで、お互いの一番好きな画家も共通でヴァン・ゴッホ。
イタリア人の頑固さと柔軟さを尊敬してるし、優しい写真を一緒に見て涙しちゃうことも。
つたないイタリア語を駆使して、この1ヶ月間二人でいろんな話をしました。

気の合う友を見つけるのは、母国にいたって難しいのに
こうして外国で、しかも留学初日で出会ってしまうなんて
神様に感謝せずにはいられません。

昨夜、ベッドに潜り込んで、二人で1ヶ月の思い出を振りかえりながら
「カタリーナに出会えたこと、神様からのプレゼントだと思ってるのよ」
と言ったら、「私も同じ気持ち!」とカタリーナも笑顔で返してくれました。

大分年下だけど、風邪を引いたときはお母さんのように、
出かけるときや買い物のときは彼氏のように、
彼女から優しさをいっぱい貰いました。


「このDolceは危険すぎる!」なんて言いながら、
チョコチップクッキーにマスカルポーネをたっぷり乗せて
二人で、止め処なくほおばった夜。
カタリーナと過ごす夜はいつも特別です。

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by dolcissimokurobe | 2007-10-28 20:29 | La gente