『ひきだし』って、自分の小さな世界。
一度ひきだしを開けると、あれこれ手にとって、
そのオブジェクトにまつわる思い出を反芻しちゃう。
今の家に引っ越してきたばかりの頃、ひきだしは隙間だらけだったのに、
今では、旅行した地の絵葉書や、日本、外国の友達からの手紙、
鉄道切符、乗船券、美術館やコンサートのチケットで溢れてる。
手に取った半券はペラペラの紙なのに
半券に触れてる指を通して、
後から後から思い出が身体に流れ込んでくる。
ここで見つけた宝物たちが詰まっているひきだし。
もうすぐ片付けなくちゃいけない。